Soupe de poissons

Bonjour!
どうも、シェフです。
今日は、ブログで予告した約束。
虜になっちゃうお客様続出の Soupe de poissons の作り方。

今日も長いよ。



大きな鍋を用意する。
え?そこから?
そう。ここから。
しっかりと炒めるから大きな鍋じゃないとだめ。
それに、この料理は少量で作っても美味しくならないんだ。

まずは、薄切りにしたミルポワを炒める。
玉葱、ポロ葱、フヌイユ、にんにくを
たっぷりのオリーブオイルでじっくりと。

十分にしんなりしてきたら、
下処理をして、骨ごとぶつ切にした魚を加える。
頭も半割にして。

ここからはしばらく強火で。
そして炒めていくと、魚からどんどん水分が出てくるんだ。


こんな感じ。
この水分がなくなるまで、強火で熱気と格闘だ。
夏の厨房でこの仕事はけっこう大変。
いいかな。水分が完全になくなるまで炒めるよ。

さぁ、だいぶ飛んできた。


完全になくなるまで。
もうすこし。


鍋底が色づいてきた。
ここからのやり方は前に書いたよね。覚えてる?
こんな写真、前に見たことない?
熱心なこのブログの読者なら、ピンとくるでしょ。
そう、あめ色玉葱の作り方 だ。

まったく同じ。
具材で蓋して蒸らしてこそげ落とす。この繰り返し。
何度も何度も。
とにかく完全に水分を飛ばす。うまみだけを残すイメージ。

僕のつくるSoupe de poissons がまったく生臭くなく、濃厚で、
香ばしさも加わった仕上がりになっているのはここで手を抜かないから、かな。

炒め終わったら、煮込み始めるよ。
まず、パスティス をどぼどぼっと結構大量に加えてアルコール分を飛ばす。
トマト、トマトペーストを入れ、たっぷりの水。
かなり蒸発するから、出来上がりの倍量くらいは入るよ。
フェンネルシード、アニス、サフラン、赤トウガラシ。
サフランだって、ケチっちゃダメ。写真くらいどかっと入れるんだ。


沸騰させて、初めに出てきたアクはしっかりとる。
濁ったアクは完全にとるよ。
でもそのあとは、僕はほとんどとらない。
色も香りもみんななくなっちゃうからね。
クリアな味を目指すんじゃないから、
なんでもかんでもアク取りし続けるってわけじゃないんだ。

しっかり味が出るまで、(スープに味がのるまで)煮込む。
そうだね。目安は3時間くらい。

さぁ、完成?

まだまだまだ。
これからがお楽しみ。

次はハンドルのついた漉し器(ムーラン)で漉していく。
適度なざらつき感が必要なスープ。
それは、魚を食べてる感が欲しいから。
だから、ミキサーでまわして、とことんなめらかにしちゃうってのはだめなんだ。




漉す目も、粗いものから順番に。
全量漉したら、次に細かい目でもう一度。
どこまで細かくするかは、作り手のイメージだ。
どれくらいざらざら感を残したいか。


漉す、というより、
すり潰しながら絞り出すって感じかな。
 
息があがっても休まない。
とにかくハンドルをぐるぐるぐるぐる回して、
うまみを残らず漉し出すんだ。 
ぐるぐるぐるぐる。


漉しきったら、前回のストックしておいたスープと合わせて
もう一度沸かして味を調えて、これで完成。  


南仏の港町、マルセイユの“魚のスープ”。
漁師料理の代表格。
市場に並べない規格外の魚やアラでつくっていたのが始まりなんだ。

ナツのビストロには欠かせない、とっておきのスペシャリテ。
きっと、この味にはじめて出会う人が多いはず。
あまりの美味しさに、次も必ず食べます。って嬉しいんだけど、
夏の間しか黒板に載らないんだ、だから、
ナツのスペシャリテ!

魚料理を食べるよりサカナな、マルセイユの食べるスープ。
真夏の暑い夜は、ビストロで熱くいこうぜ!



虜になっちゃう覚悟は、できたかな?





ランスよりもフランスらしく
受け継がれてきた本物の味を。
 


「本物のビストロ」の証 “Bistrots Beaujolais” に認定されました。
2017公式ガイドブック GUIDE DES BISTROTS BEAUJOLAIS

chef

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